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■今週の市場展望

著者:青柳孝直

5/14号

『特集:生涯未婚率が示すもの』
  1. まず生涯未婚率を定義したい。内閣府によれば『「45~49歳」と「50~54歳」未婚率の平均値から、「50歳」の未婚率を算出したもの』。50歳で未婚の人は将来的にも結婚する予定がないと考えることができるから、生涯独身でいる人がどのくらいいるかを示す指標として使われる。
  2. 2010年の国勢調査によれば男性の生涯未婚率が16.7%。そして女性が11.9%。特筆すべきは、前回の国勢調査2005年に比較して、男性はほぼ横ばいだが、女性が5ポイント近く上昇している点である。要は現在の日本の男性の5人に1人が生涯独身であり、女性が10人に1人が生涯独身だということになる。
  3. 人生90年とみれば、50歳で独身であるとしても不思議ではないことにはなる。とは言え、50歳を過ぎての子作り・子育ては確かに楽ではない。要は「結婚生活を営み、子孫を残す作業をしないことを是認する」時代になったということなのだろうか。
  4. 人生60年と言われた1950年~1980年あたりまでは、生涯未婚率が男女とも2~4%近辺で定着していた。急上昇し始めるのは1990年からである。時代背景を考えれば、バブル時代突入と共に、生涯未婚率が上昇し始めたことになる。
  5. 確かにバブル時代あたりから男女雇用均等時代が本格化し、女性が強くなった点は否めない。女性が単独で不動産を購入する時代に入ったのもその頃からだったと思う。また夫唱婦随の時代から、「婦唱夫随の時代」が始まったとも言える。
  6. そして、ゆとり時代で育った人間が、本格的に社会人として世の中に出るようになると、急カーブを描くようになる。この調子だと、女性の生涯未婚率が男性を上回るのも近いのではないかと考えられる。
  7. 草食系男子or肉食系女子という言い方が流行し始めたのはここ2~3年のことである。迫力のない男性が増えたということであろうが、基本的に男性が女性をリードしなければ(守らなければ)ならないとする「日本の伝統的な考え方」が寂れ始めている。

    最近になって気づいたことだが、最近の20代の女性は、確かに昔の20代とは違うようである。エネルギッシュで固定概念に囚われない。「想定外」に対しても、敢然と向かっていく。それに比して20代の男性は、前よりも更に“ひよっこ”になった気がする。
  8. 「一流大学→一流企業」という、戦後の日本のエスカレート的システムが完全に崩れ、「一流とは何か」が論議される時代となっている。「(日本式の)一流」が崩れ、「35歳定年制」が言われ始めた今、オトコが迷っているようにも見える。
  9. 最近刊行した「2015年 日本円完全消滅」では、日本全体のシステムが根幹から改められると論述した。次回の国勢調査は2015年。その時点で、女性の生涯未婚率が男性のそれを上回っているように思えてしようがないのである。
青柳 孝直
(あおやぎ・たかなお)
【略歴】
国際金融アナリスト
1948年 富山県生まれ。
1971年 早稲田大学卒業。
世界の金融最前線で活躍。日本におけるギャン理論研究の第一人者との定評を得ている。
著書は、『新版 ギャン理論』『日本国倒産』など多数。翻訳書としては、『世界一わかりやすいプロのように投資する講座』など。

連絡先:
株式会社 青柳孝直事務所
〒107-0052
東京都港区赤坂2-10-7-603
TEL:03-5573-4858
FAX:03-5573-4857


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