中国で、約２５００年も前に出来た「論語」は、日本にも伝わり、その後、日本人の精神的基盤である“武士道”と結びつき、真の意味で日本人の精神の中に溶け込み、体現化され、世界で最も花開いたとされる。

すなわち、日本人の道徳的基盤の根底には「論語」の教えが脈々と流れており、その教えを学ぶということは、まさしく「故きを温ね新しきを知る」ということになり、自分が生きていく上での大いなる指針と礎になる。

ともすれば難解とされる「論語」だが、可能な限りの“超”訳をし、その言わんとするところを、明快に表現した。

困難な時代に生きる若者にこそ、人生のバイブルとして読んでほしい。

１　心が定まる志を立てる

２　心の目を養う勉強とは

３　心を磨く学問をする

４　目先の利益に惑わない心をつくる

５　困難に立ち向かう心をつくる

６　心を込めて仕事をする

７　人の心がわかる人になる

８　人に学ぶ心を持つ

９　心を込めて人と接する

10　徳のある心をつくる

阿部正一郎（あべ しょういちろう）

人類共通の財産そして知恵の源泉である古典を現代に生かし、役立てるための研究をつづけている。

特に、いわゆる超訳を中心とした翻訳の仕事に力を入れる。

著書（訳書）に、『超訳論語と算盤』（総合法令出版）がある。