画像

フランス成句の宝庫

フランス成句の宝庫

著者名
篠沢秀夫
ティエリ・マレ
ジャンル
人文/社会
発行年月
2001年10月
サイズ
四六判
頁数
304P
ISBN
4-89346-717-4
税込価格
1,980円(本体 1,800円)

注文数

>オンラインショップでも商品を購入する事が出来ます。

在庫状況:×  ただいま在庫がなく、一時的に注文を受け付けられません。

内容紹介

類書を20倍超えた本!

フランス人はよく使うが、日本人の学習者は意外に知らないフランスの成句をテーマ別に解説。

ここでいう成句とは、歴史上や名士の名言、文学の名句、諺、新旧聖書の名句、動植物などに関係する慣用句というように幅広い意味である。

合計100のメインの成句のほか、それらを解説する中で出てきた成句は約400。

フランス成句をすべて網羅はしていないが、成句のネットワークがよくわかる。

また、文章はユーモアにあふれている。

単なる諺や文学の名句、人生の教訓だけでない、ユニークな本。

目次

まえがき

I 歴史

1 パリは1回のミサに値する

2 パリは町ではない、世界だ

3 私の日向からどいてくれ

4 運命は投げられた

5 ジャルナックの手

6 灰色の猊下

7 喜劇は終わった

8 不可能はフランス的でない

9 待ってしまいそうだったぞ

10 残るのは唯一人となろうとも、我こそその人とならん!

II 文学

11 武勇は年の数を待たぬ

12 死の四半時まえ、彼はまだ生きていた

13 もし「ロバの皮」の話が聞けたら

14 ラブレーの四半時

15 人生をバラ色に見る

16 いい嘴はパリばかり

17 我々の羊に戻りましょう

18 猫を猫と呼ぶ

19 嬉しいぜ!

20 復活祭か、トリニテか

III 諺

21 船旗は商品を覆う

22 目から遠けりゃ心から遠い

23 死者は生者を捉える

24 登録料払うほどの馬鹿

25 悪達者に悪達者と半分

26 最後に笑う者がよく笑う

27 棄権する

28 日を摘め

29 よく愛する者はよく罰す

30 この父にしてこの子あり

IV 旧約聖書

31 粘土の足の巨人

32 永遠なる者の前での偉大な狩人

33 ジョブのように貧しい

34 長子権を1皿のレンズ豆で売る

35 贖罪の山羊

36 日の下に新しきことなし

37 禁断の木の実

38 掟と預言者

39 ダヴィデとゴリアテ

40 神の名!

V 新約聖書

41 第十一時の働き手

42 太った子牛を殺す

43 何人も故郷では予言者ならず

44 良きサマリア人

45 (誰かに)最初の石を投げる

46 白塗りの墓

47 文字は殺す

48 種もし死なずば……

49 七つのヴェールのダンス

50 誰もが自分の十字架を担う

VI 動物

51 鯨のように笑う

52 雌猫も子猫たちを見つけられまい

53 猫と鼠の騒ぎ

54 獅子を喰う

55 犬の天気

56 巨馬に乗る(いきり立つ)

57 雄牛の角を掴む

58 病気の(雌)牛を食べる

59 狼の話をすると……

60 何の蠅(虻)が刺したか(何を怒っているのか)

VII 遊び

61 手をパスする

62 タッチに残る(蚊帳の外にいる)

63 ボールは「……の」陣(コート)にある

64 ボールを空中で掴む

65 「誰かに」歩を女王に成らせる(追い抜く)

66 賭けはなされた

67 有り金を賭ける(一か八かの大勝負)

68 袖の中に切り札を持つ

69 手の内を見せない

70 賭け金が明かり代にもならない

VIII 植物

71 キャベツみたいに馬鹿

72 ポテトでいっぱい

73 ホーレンソーにバターをつける

74 ニンジンが煮えた(もうどうしようもない)

75 ユリとバラのベッド

76 マーガレットの花びらをむしる

77 樅が匂う

78 馬草を喰うほどの馬鹿

79 タンポポを根から食べる

80 ハマムギのように伸びる

IX 身体の部分

81 縁なし帽子のそばに頭がある(怒りっぽい)

82 鼻が利く

83 膝をつく

84 心を左に持つ

85 目を回す

86 腹より目が大きい

87 目をポケットに入れてない

88 誰かに目をつける

89 手の2本の指のよう

90 誰かの足をこわす

X 名言・名士

91 生きることを学ぶのは人生が過ぎ去ったときだ(モンテーニュ)

92 一国の統治に正しく行動するには多くに耳を傾け僅かに話すべきである(リシュリュー)

93 民主政治への愛とは平等への愛である(モンテスキュー)

94 祖国とは魂が鎖に繋がれている場所にある(ヴォルテール)

95 明晰ならざるものフランス語にあらず(リヴァロール)

96 市民よ、諸君は革命なしの革命を望んでいたのか?(ロベスピエール)

97 我々は豪胆を必要とする、さらに豪胆を、いつでも豪胆を(ダントン)

98 これが終わりの始まりだ(タレイラン)

99 天才人たちは彼らの世紀を照らすために燃える運命を担う流星である(ナポレオン)

100 戦闘指揮の真の学校は一般教養である(ド・ゴール)

あとがき?

索引

著者紹介

篠沢 秀夫(しのざわ・ひでお)

1933(昭和8)年東京生まれ。中学・高校時代、アテネ・フランセでフランス語を学ぶ。学習院大学フランス文学科、東大大学院卒。1959(昭和34)年フランス政府給費留学生試験主席合格。パリ大学文学部現代文学免許状取得。1962(昭和37)年帰国。1963年(昭和38)年明治大学法学部専任講師。1973(昭和48)年学習院大学文学部教授。

おもな著訳書に『文体学の基礎』(新曜社)、『フランス文学案内』(朝日出版社)、『ワインの里の物語』(近代文芸者)など多数。

ティエリ・マレ(Thierry Mare)

1957年フランス、アミアン市生まれ。ユルム街高等師範学校卒。近代文学専攻。1986年学習院大学文学部フランス文学科に赴任。現在、同大教授。

編集者より

最初のうちは「フランスの名言」というテーマで篠沢先生にお願いしました。

フランスでは、引用句辞典がいくつか出ており、それをまとめればいいのかと考えていました。

しかし、フランス人にとっての名句を選び出すのは、いくら博識とはいえ、篠沢先生一人には大きな負担でした。

作業が難航する中、篠沢先生の大学の同僚、マレ教授に協力を頼むことになりました。

マレ先生はすぐにテーマを挙げ、メインの成句をピックアップしました。

あとは、マレ先生がフランス語で原案を書き、篠沢先生がわかりやすい日本語に翻案していくというスタイルの下、原稿ができていきました。

このような製作過程を経た本書ですが、フランスに関心のある多くの人に読んでいただき、サブタイトルどおり、フランス文明の奥深さに触れていただければと思います。

ページの先頭へ戻る