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仕事に効く! 繰り返す世界史

仕事に効く! 繰り返す世界史

著者名
島崎晋
ジャンル
ビジネス自己啓発
発行年月
2019年3月
サイズ
四六判
頁数
248P
ISBN
978-4-86280-670-3
税込価格
1,650円(本体 1,500円)

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内容紹介

 ビジネスパーソンたちが、世界のあちらこちらで、日本の文化や歴史について問われたり、時の政府の行動や見解について問われることは、日常的になってきました。

 たとえば、戦争――。人類は何度も戦争を繰り返してきました。その理由は、いくつかありますが、同じようなものもあります。たとえば、地中海貿易で栄えたカルタゴは、ポエニ戦争に敗れ、多大は賠償金を払わされました。しかし、復活します。ローマは、それをよいと思わず、何度も戦争を仕掛け、カルタゴを徹底的に破壊します。大国は、どんどんと大きくなる新興国を許せなかったのです。ローマを日本と見ることもできます。また、カルタゴは、ポエニ戦争で軍の所持を禁止されましたから、カルタゴを日本とみなすこともできるでしょう。

 この本を読めば、いくつもの世界史のエピソードが、私達が生きる現代社会で何度も繰り返されていることに気がつくはずです。

目次

まえがき

Chapter 1 憲法 国家と国民の間にあり、両者をつなげる法典 

概要 社会変化に翻弄される憲法は誰のため法典なのか

自由民権運動と大日本帝国憲法/頻繁に変わるように見えるドイツの「憲法」/政教分離にあくまでもこだわるフランス/近代法とイスラーム法の相克/世界で初めて共和政原理と三権分立を実現/「自由・平等・博愛」への国家からの強い反動/マグナ・カルタは立憲主義の出発点/法整備と富国強兵で国家の強大化に大成功/貴族政から民主政へ移行していった/「自由」と「正義」の意味を考える

Chapter 2 移民 安住の地を求める人々と国家のジレンマ 

概要 移民に頭を悩ませる国家指導者たち

日系移民と満蒙開拓団が描いた海外雄飛の夢/どうしてアメリカは不法移民が増え続けるのか/19世紀はなぜ「移民の世紀」と呼ばれるのか/欧州列強の綱引きの均衡点が生んだ国家/イベリア半島から追い出された異教徒たち/国家に翻弄され続けて民族国家を建設/西ローマ帝国を滅ぼしたのは誰なのか/極東の島に流れてきた2つの民族/国家を失った民族がたどった足跡/

Chapter3 貿易 七つの海をわたり巨額の富を手に! 

概要 東西をつなげた貿易が世界を大きく変えた

日本に開国を迫ったアメリカの事情/欧州列強がアジアを植民地化した理由/滅ぼされた武器を持たない都市国家/自国優先主義が生み出す経済の不均衡/なぜオランダがヘゲモニー国家になれたのか/航海術の発達が欧州の食卓を変えた/大量生産のために必要だった労働力/採算を度外視した中国の朝貢貿易/インド洋交易で取引された産物は?/「パクス・ブリタニカ」の汚点となったアヘン戦争

Chapter 4 指導者 歴史が生んだ巨人たちの記録 

概要 国の命運を握る指導者が綺羅星の如く現れる

領土拡大と内政安定で清の最盛期を実現した/ヨーロッパ進出の野望を隠さず領土を2倍に/敵に囲まれてもひるまなかったバージンクイーン/「君主は国家第一の下僕」として国力滋養に尽くす/多くの血を流してでも平和な国家を作りあげた名君/疑心暗鬼で誰も信じなかった孤独の皇帝/スンナ派を基盤にして権力掌握も国際的に孤立/冷戦の間で生まれた悪夢のユートピアを築く/ヴェルサイユ体制打破で熱狂的支持を獲得/大躍進政策の失敗で失脚するも虎視眈々/

Chapter 5 宗教 安らかな心の拠り所か、争いを生む元凶なのか 

概要 どうして宗教が原因で戦争が起こるのか

宗教上のタブーに寛容な日本/大統領選で存在感を示したキリスト教原理主義/キリスト教の驚異から生まれたイスラム過激派/派閥間の争いに巻き込まれる民衆たち/ブルボン朝とムガル帝国。非寛容政策の失敗例/なぜユダヤ人は迫害は繰り返されるのか?/寛容と不寛容の中国人の宗教観/なぜヒンドゥー教世界のインドでレイプ事件が続発するのか?/キリスト教の迫害から公認に転じたのはなぜか?/どうして米大統領選で堕胎が争点になるのか/



Chapter 6 環境 文明が発達する影で、人類が失ったものとは 

概要 どうして人間は環境を破壊し続けるのか

人類が直面する史上最大の脅威、地球温暖化/北京オリンピックでの作られた青空/中国で森林が激減したのはいつか?/ナショナル・トラストが英国発な理由とは?/フランス革命の引き金となった火山の噴火だった/地中海沿岸にはどうして森林がないのか/国を動かした火山の噴火、干ばつ、水害……/都市化と砂漠化に因果関係はあるのか?/中国にとっての「治水」とは/地上から姿を消していく動物たち/人類に葬り去られた絶滅種たち

Chapter 7 貨幣 国家だけでなく、世界に流れる「血液」 

概要 形になった富の象徴

バラバラだった古代中国の貨幣/拡大し続ける経済に対応/銀の時代が始まった/経済を仕切る金融の名家/日明貿易で巨額の富を手にした幕府/武力の威嚇を効果的に利用して富を手に/世界史に登場した金融都市/戦争に負けた国と買った国の違い/お金が紙くずに変わる時/新しい時代の貨幣システムが生まれた/

Chapter 8 発明 世界は常に変わり続ける 

概要 人類にとって最大の発明は文字だった

わずか100年で驚異的に成長した「計算能力」/世界の文字では少数派の漢字/秘匿されてきた紙の製法/中国で生まれて、欧州が使いこなした/機械の時代を生んだ蒸気機関/目に見えない力を人類は手に入れた/産業革命は交通革命でもあった/ノーベルの苦悩は人類の苦悩でもあった/核兵器と原子力を人類は制御できるのか/死ななくなった人類と伸びた寿命

著者紹介

島崎晋(しまざき・すすむ)

1963年(昭和38年)、東京都に生まれる。立教大学文学部史学科卒業(東洋史学専攻)。大学在学中に、立教大学と交流のある中華人民共和国山西大学(山西省太原市)への留学経験をもつ。卒業後は旅行代理店勤務ののち、編集者として歴史雑誌の編集をおこない、のちに主として歴史関係・宗教関係を著述する作家として独立した。近著に「いっきにわかる! 世界史のミカタ」「「お金」で読み解く日本史」「目からウロコの中東史 51のテーマでイスラーム世界を読み解く」など多数。

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